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YouTubeでの権利の申し立てを目的とした追加文書の提出について   (記事記載:2014年 4月17日)

 さて、この「CGおよび映像全般のTIPS」コーナーでは、CGだけでなく、映像全般に関わる様々なことを取り上げておりますが、今回は"YouTube"にUPした自分の動画に対して「収益受け取りに必要な情報提供のお願い」のメールが届いた場合の対処方法について記したいと思います。
 現代の動画製作者ならば、もはやYouTubeとの付き合いは避けて通れません。しかし、自分がUPした動画に対し「権利を確認できなかった」旨の通知が届き、動画コンテンツを商用利用する権利をお持ちであることを証明する「資料」を提出するよう求められることがあります。これを経験しておられる方も多いこと思います。私は何度かそれを経験していますので、そのあたりの事を書き記します。尚、「著作権とは何ぞや」そのものについてはここでは触れませんので、下記サイトを参照してください。また、権利そのものをクリアーしていない動画の場合は論外ですので、ここでは取り扱いません。

https://www.youtube.com/yt/copyright/ja/

 さて、私も最初に「収益受け取りに必要な情報提供のお願い」の通知が届いた時は、正直焦りました。CGは自分で制作していますし、画像素材も音源素材も正規ルートで購入して使用許諾契約書も持ち、FONTも映像使用のライセンスを持っているにも関わらず、YouTubeから「正当な権利」を求められたのです。これらは、自分の作品に使用した楽曲などが「コンテンツIDに一致」(※アルゴリズムが自動的に一致を検出)した、「著作権侵害の申し立て」をされた、「誤認」された場合があるようですが、こちらは正当な権利を有しているので、すぐに「使用許諾契約書」や「ライセンス証」の写しを送付したいわけです(※下記の例示は契約証やライセンス証の縮小図)。

 

 ところが、自分のページを見ても、Youtubeのどこを探しても、これらの情報を送るフォーマットもメールアドレスも見つからない。(メールが送られてきた"no_reply@youtube.com"に返信することもできません。配信エラーとなります)。自由形式の「異議申し立て通知」は最終手段としてありますが(http://www.youtube.com/yt/copyright/ja/counter-notification-requirements.html)、ここは最終手段なので避けます。「一体どこから、"自分の権利の正当性の訴え"ならびに"書類の送付"を行えば良いのだろう・・・」と途方にくれてしまいます。「権利の申し立てを目的とした追加文書の提出」については、下記のページに記載があります。

https://support.google.com/youtube/answer/1311196?hl=ja

 では、手順を順番に見ていきましょう。まず、自分の動画管理にアクセスしてください。次に、下記の例示を参照してください。



 収益が認められている動画については緑の枠内に「$」マークが付いています。そして、一番上の緑枠の中は「?」マークです。「?」は、「審査が必要かどうか監視している」段階です。



 これに対し、「正当な権利」の追加書類を求められている動画は、上記のグレーの
「!」マークのボタンだと、先述のページのYouTubeの説明文に記載されております。
 「!」マークをクリックすると、動画の収益受け取り設定にアクセスして、プルダウンメニューから、自分の状況に最もあてはまる選択肢を選択し、
「動画内のすべての要素について商用利用に必要な権利をすべてお持ちであることを表明する文を作成する」ことになっています。14日以内に行わないと、当該動画が削除されてしまうだけでなく、「商用利用の権利を証明できない事態を繰り返すアカウントについて、収益受け取りプログラムへの参加を無効にする場合があります」などの重いペナルティを将来課せられる要因となるので、さっさと済ませたいところです。
 しかしながら、正当な権利を持っている事を証明する「資料」を送るようにと通知がきたのに、上述の「?」マーク段階では送れないようです。どこにも、プルダウンメニューが表示されません。「?」マークは、「審査が必要かどうか監視している」段階であり、こちらから文章や書類の送付ができません。こちらとしてはすぐさま証明したいのに、「監視」が終わるか「?」マークが「!」マークに変わるまで、できることはありません。私は以前、自分のいくつかのCG動画のBGMが
(正当な権利を有しない悪意があると思われる)団体により、著作権侵害を申し立てられて動画が「!」マークになっているのに気がつき、「文章」とBGMや画像などの「使用許諾の契約書」などをYouTubeに送って正当な権利を主張し、それらは全て承認されました。全て正当な権利を所有しているので当然ですけれど。
 一方「!」が立っていたらしいのに仕事が忙しくて気がつかず2件放置してしまい、権利主張期間の14日を過ぎてしまい、収益の受け取りがいつの間にか拒否されてしまった失敗例もあります。当該2件とも、すべて正当な権利を所持し、物凄い苦労をして作成したCGアニメにも関わらずです・・・この2件は非常に残念でした。自戒の意味も込めて書きますが、忙しくとも定期的に自分にYouTube動画はチェックしないといけませんね。
 以上、「収益受け取りに必要な情報提供のお願い」のメールが届いた場合の(これを書いている時点での)対処方法でした。