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基礎技術テーマ:モデリング講座その4
車のモデリング方法・4 車のパーツを作る/ホンダ・ビート
(記事記載:2007年5月11日)
前回は、内装のモデリングをしました。今回は外装パーツのモデリングをします。
今回は、ホンダ・ビートのパーツをモチーフに、モデリングしてみましょう。
①今回もボディモデリングが目的ではないので、車体モデリングは省略し、前回同様、大雑把な作業段階別の画像を載せます。
サイド・ミラーの作成
②外装パーツのモデリングですが、まずはサイド・ミラーの作成から始めようと思います。
初めにボックスを作成して、カバーのサーフェス名をつけ、ナイフツール等で分割します。
カバーをベベル処理して、ミラー部分を作り、ミラーのサーフェス名を付けます。
③更に、ナイフツールで再分割します。ポイントを移動して、ミラーの形に近づけていきます。
最終的にどこまで細かく作りこむか(ポリゴン数を使用するか)、使用目的によります。
遠景用なら低ポリゴン数でも良いですが、"寄り"にも使うなら作りこむ(ポリゴン数増大)必要があるでしょう。
前回も書きましたが、ポリゴンをたくさん使用した方が美しい仕上がりににるのは自明の理ですが、
オブジェクトのポリゴン数が多すぎると、後でシーンのレンダリング時に苦労する事になる事が多々あります。
ホイールの作成
④次は、ホイールを作成します。ビートの純正ホイールは、アルミホイールではなくスチール製ホイールです。
デザインはカプチーノやコペンのホイールと比べると地味ですが、モデリングには同じくらい手間がかかります。
まずは
ディスクツールでシリンダーを作成し、ブーリアン(※ドリル系ツール)ツールを使って穴を開けます
。
これがホイールのベースとなります。サーフェス名も忘れずに。
⑤ホイールの表面の作成に入ります。
シリンダーから作っても良いのですが、今回は敢えて
コーンツールを使ったディスクの作成
からはじめます。
コーン・ディスクをナイフツール等で分割し、ポリゴン面を選択しながら移動
させ、形を整えていきます。
⑥ホイールの形が整ったら、
ブーリアンツールで穴を開けます
。
穴が開いた部分用に、右図のようなドーナツ型のシリンダーを作ります。円状に9個コピーして、計10個。
六角形のシリンダーに半円球を組み合わせ、センターのボルトも作ります。円状に3個コピーして、計4個。
センター部の小さなシリンダーを作成し、曲線ツール等で作成したホンダのロゴマークでくり抜きます(ブーリアン処理)。
(※ロゴマークの作り方は、後で述べます)。
⑦上記で作ったすべてのパーツを組み合わせてホイールの完成です。上の図は、更にタイヤも組み合わせた画像です。
(※タイヤのラジアルパターン作成方法は、今回のTIPSの主旨ではないので省略します)
ロゴマークの作成
⑧さて自動車には、メーカーのロゴマークは付き物です。次はロゴマークのエンブレムを作ってみましょう
ポイントを打ってポイントをつなげるか、曲線ツールで上記のような図を描きます。
⑨次は、
エクストルード(※押し出し系ツールの一種)ツールを使って立体にします
。
同じ形の、小さいバージョンを作り、ブーリアンツールを使って削ります。
(もしくはベベルツールを使用しても同じような形にできます)。これでベースの完成です。
⑩ホンダのHの部分を作ります。⑧と同様、ポイントをつなげるか、曲線ツールを使って、Hの形を描きます。
Hの形ができたら、⑨と同様、エクストルードツールで立体にします。
⑪ベースにHを組み込んで完成です。右は、ロゴをトランクに配置した画像です。
アップで使うような目的の時には、ロゴをスムースに見せるためコーナーの作り込みをもっと細かく丁寧にしましょう。
⑫ボディに、作成したホイールやミラーやロゴなどを組み合わせた"ホンダ・ビート"です。
実際のパーツはもっと多いわけですが(例えば、マフラー、ドアノブ、ワイパー、ウオッシャー・ノズル、etc.)
基本的なモデリング技術は大同小異ですので、必要に応じて作ってみてください。
⑬完成したCGモデリングデータをシーンの中に置いてレンダリングしたのが、上の画像です。
(ライティングや合成処理は今回のTIPSの主旨ではないので省きます)。
以上で、4回に渡った"車のモデリング講座"は終了です(※実際にはTIPS程度ですが・・・)。
せっかくなので、4回に渡って作った軽自動車4台を全部を並べた画像を載せました。
(※マイ・オリジナルビデオ"ESCAPE"のアニメからの一シーンです)。