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 基礎技術テーマ:モデリング講座その9
 キャラクターのモデリング・5 コミック系キャラをモデリングする (記事記載:2017年 9月12日)
 
 リアル系の人物の顔や体のモデリング方法から時間が経過しましたが、今回はいわゆる「美少女系キャラ」のモデリングを行います。
 リアル系な人物とマンガ系の人物で大きく異なる点は、顔です。目は異様に大きく、逆に口は以上に小さく・・・と言った風に違います。
 ①尚、モデリングに使用するツールは、リアルであろうがなかろうが同じなので、今回はツールの使い方の詳細は割愛せせていただきます。
 ②キャラのモデリングに当たっては、挿し絵スタジオの無料素材データを参照用に背景テンプレートとしました。
 
 
1.顔のモデリング ⇒目、口、耳などのパーツ作成のためのツールの使い方と作り方はこちらを参照してください。
 
 
①目の縁のモデリング
 
 眼球を収めるための目の縁をモデリングします。
 平面の四角をベベルで押し込んでから、分割&円形化、ポイントの移動なので形を整えていきます。
 

 
 
 
 
 
 

 ②耳のモデリング
 
 
板状の立方体を作成します。それのベベルで押し込んだり、ポイント移動させながら徐々に形を整えていきます。
 外耳の複雑な形状は、一部を分割(ナイフやバンドソー)して押し出すとか、別途パーツの作ってポリゴンでつなげるなどで対応する。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ③口のモデリング
 
 
まず上唇を作成します。平面の板を作ります。ポリゴンの回転やポイントの移動で、形を整えていきます。
 下唇も同様の方法で作成します。唇が完成したら、口の内部を作成します。
 袋状の内部を作って唇とポリゴンをつなげても良いですし、唇の奥に面を張って押し出してから形を整えても良いでしょう。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ④歯と唇のモデリング
 
 
口内の歯と唇をモデリングします。リアル系の歯と比べると、極めてシンプルです。
 いずれも板状の立方体から作成を始めて、回転や移動ツールなどで形を整えます。
 
 

 
 
 
 
 
 
 
 ⑤眼球のモデリング
 
 リアルな人物造形では眼球はほぼ球体ですが、マンガ系のディフォルメでは球体では対応できません。
 平面の楕円からスタートして、ベベルで黒目や虹彩を作り、ドリルツールでテカリを入れます。
 目の枠のモデリング形状にあうように、眼球の角度やポイントの位置を調整します。
 
※通常、眼球はフォトショップで描きますが、今回はそこの部分の解説と時間を省きたいので、簡易にモデリング処理としました。
 
 
 
 
 
 
 
 
  
 ⑥頭のモデリング

 
 立方体を作成し、分割しつつ、頭の形になるようにポイントを移動させたりしつつ形を整えていきます。
 リアルな人物系とは、各パーツの位置や大きさがまったく異なります。
 お気に入りのキャラを参照用テンプレートとして背景に表示しながら、モデリング練習するのが良いでしょう。
 顔の片側を作って鏡面コピーすれば手間は半分で済みます。
 頭のモデリングが完成したら、目、口、耳部分のポリゴンを削除して、各パーツを配置します。
 頭と各パーツをポリゴンで面を張って、つないでいきます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
⑦モーフィングターゲットの作成
 
 キャラクターがしゃべるための「あ、い(え)、う(お)」などのモーフィングターゲットを作成します。
 唇だけでなく、周囲の顔や顎のポリゴンや、歯や舌の位置も移動させ必要があります。
 
  
 
  
 
 ⑧髪の毛の作成
 
 次に髪の毛を作成します。BOXからスタートし、分割して頭の形状にあうように整えます。
 毛先は、ナイフツールでカット&押し出しで増やしても良いし、別途毛先パーツを作ってポリゴンでつなげても良いでしょう。
 形状ができたら、厚みを加えるためにコピーして一つを反転して押し出し、元のオリジナルの髪と統合します。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
⑨パーツを統合して頭部完成
 
 頭部に眼球や髪の毛を加えて完成です。
 
 
 
 
2.体のモデリング
 
 
①女性の体をモデリング
 
 体のモデリング方法と使用ツールは、リアルな人物モデリング方法と全く同じですので、こちらを参照ください。
 モデリングの流れの画像は、下記に載せます。顔と同様、片側を作って最後に鏡面コピーします。
 気をつけるべき点は、男性がごついイメージに対して、女性は丸みがあるイメージです。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
②頭部を統合して完成
 
 最後に完成した体に頭部を統合して完成です。
 
  
 
 このモデリングは、かなりポリゴン数を抑えています。
体は僅か880ポリゴンです。頭部と髪を入れても5,094ポリゴンと言う軽さです。
 造形美ではポリゴン数の多いモデリングに劣りますが、アニメで動かす時はこの軽さは大きな武器になります。
 今回はポリゴン数を抑え、かつ説明用にざっくりとモデリングしましたが、時間をかけてより丁寧に詰めればもっと美しく仕上げられるでしょう。
 志のある方は、チャレンジしてみてね! 以上、コミック系(美少女系)キャラモデリング編でした。
 
 
3.衣装をモデリングして着用した完成図はこちら(※ボーンを仕込む前の図ですのでポースはまだ取れません)。
 
 
 
 
2017年9月13日追記:男子バージョンも作成(※こちらもボーン仕込み前)。